2007年02月18日

となり町戦争


『となり町戦争』三崎亜記
集英社文庫 ¥476
第17回小説すばる新人賞受賞。
現在、江口洋介&原田知世主演で映画も公開されています。

なんだか設定が面白いなぁ、と思って読み始めした。

町の広報誌によって隣町との戦争を知った僕。
でも、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、
日常は淡々と過ぎていく。
かろうじて戦争を感じるのは、定期的に発行される広報誌の
戦死者数が増えているという事実だけ。
そんな僕が、隣町の偵察員として戦争に関わっていく・・・

ん〜、なんだかなぁ。。。という感じ。
すっごくシュールな世界です。
結局、最後まで戦闘シーンなどはなくて、
主人公も何の実感もないまま終戦になります。
現在の世界、現在の私達を示唆してるのかぁ。

確かに、世界のどこかで今も戦争が行われてて、
私が今、こうして普通に生活しているという事も、
めぐりめぐって戦争に加担してるという事になるのかも。

そういう難しいメッセージを小説にして表現するというのは、
確かにすごい能力だとは思いますが、
私は、小説は小説でもっと単純に楽しめる物の方が好きです。
先にも書きましたが、あまりにもシュールすぎて、
心に響いてこないというか。
私は、読書って、何かしら心にドンっとくるものがあって、
それが感情になって自分の物になるような気がするから、
こういう感じの物は苦手です。

でも、この感情の薄い感じは、まさに現在の世界の象徴なのかも。
posted by sunsun at 17:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月25日

絵本コーナーへ行こう

もうすぐ年末年始。実家に帰省。
と、いうことで、もうすぐ1歳になる甥っ子のために、
絵本を買いに行ってきました。

もともと絵本が好きで、何冊かは持っているんだけど、
さすがに幼児向けの絵本はあまり見たことがなかったので、
本屋の絵本コーナーに30分以上居座ってしまいました。
自分で子供を育てた事もないし、なかなか難しい。。。
結局、自分の感性だけで選んでしまいました。

『なーんだ なんだ』¥840
真っ赤な背景にパンダの絵がかわいくてジャケット買い。
「なーんだ なんだ」の繰り返しの言葉に合わせて、
耳、目、鼻、とだんだんにパンダが表れてきます。
そして、その手の中から赤ちゃんパンダが
「こんにちわ」とでてきます。
赤・黒・白・黄といったはっきりした色使いですが、
赤ちゃんに認識しやすいみたいです。
また、繰り返しのリズムも好きみたいですよ。
挨拶の練習にもなりそう。


『ありさんぽつぽつ』¥945
これも絵がかわいい!!!
「ぽつぽつ」という表現も面白いなぁ、と思いました。
小さい頃って、確かにありに興味深々だったよなぁ、
なんて、ちょっと懐かしい気持ちになりました。
これもアリさんの歩く「ぽつぽつ」と
女の子と男の子の歩く「ぺったん ぱったん」
という言葉が繰り返し出てきて、いいリズム。
アリさんと2人の子が公園を探検するお話です。
寒い冬が終わって、春が来る頃には、
うちの甥っ子もこうやって公園を歩き回るのかなぁ、
なんて想像すると、1人でニコニコしてしまいます。



小さい頃に本をたくさん読むと、
感受性が豊かで思考力のある人になる、なんていうけど、
確かに、本は一生の財産になると思うから、
ステキな本をいっぱいプレゼントしたいなぁと思います。


posted by sunsun at 21:15| Comment(1) | TrackBack(1) | 読書日和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月25日

追悼・灰谷健次郎さん

昨日、未明、作家の灰谷健次郎さんが亡くなられました。
追悼の意を込めて、今日は、灰谷健次郎さんの表題作2冊を紹介したいと思います。

『兎の眼』
私が一番初めに読んだ灰谷作品です。

大学を卒業したばかりの新米教師の小谷先生と、
工業団地のゴミ処理場内の長屋から小学校に通う無口な子供鉄三。
どうにか鉄三の心を開こうとする小谷先生が、
その試行錯誤の中で、失敗を繰り返しながらも、
様々な人々と出会い成長し、心を通わせていく、というお話です。

やっぱり、本は自分で読んで、自分で感じた方が良いと思うので、
詳しい内容は書き出しませんが、
よくありそうなこの話が、多くの人に読まれ続けるのは、
強い個性を持った登場人物、一人一人が本当に輝いているからだと思います。
どんどん希薄になってく現代の中で、それでもやっぱり無くしたくない、
がむしゃらな感じとか、ひたむきさとか。
そういうのが、ダイレクトに伝わってくる感じ。

最近、いろいろと話題に上る教育現場が物語の中心にあるという意味でも、
今、もう一度読んでみる価値のある本だと思います。

『太陽の子』
この本は、私が大好きだった中学時代の国語の先生が、
「人生でもっと早く出会っていればよかった、と思う本」
という事で紹介してくれた本でした。
ちょっと厚いので、読み応えも十分です。

ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。
お父さんとお母さんは沖縄生まれで、今は、神戸で琉球料理のお店を営んでいます。
やさしい常連さんに囲まれて育ったふうちゃん。
そんな楽しい生活が、お父さんの心の病をきっかけに、微妙に変化していきます。
お父さんの病の背景に見えてくる沖縄の戦争。
知らなかった歴史を知るということ。自分のルーツを知るということ。
かなり考えさせられる物語です。

きっと、世界から戦争がなくなって平和になればいい、なんていうのは
世界中の誰もが思うことで、でも、戦争がなくならないっていうのが現実で。
平和ボケの日本で育った私は、本当の戦争の怖さも悲しみも分からないけど、
そういう沢山の人達の辛い経験の上に現在の私達がいるということは、
忘れちゃいけないなぁ、とつくづく感じます。


以上2冊の感じからしても分かると思いますが、
灰谷さんの本、社会問題をテーマにしてることが多いので、
なかなか思い込みすぎてしまうと重くなる感じがしますが、
そこは、あくまでも1つの物語として、
自分の心の栄養として、読んでみるのがいいと思います。

 






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2006年10月26日

つめたいよるに

よしもとばななさんの次に好きな作家さん、江國香織

よしもとばななさんの文章もそうですが、私は、シンプルな文章が好きです。
何か物事を表現する時に、いろいろな文章を羅列するよりも、
一言でズバッと確信をつく方が気持ちがいい。

だから、シンプルで読みやすい江國さんの文章も、私は好きです。

今日、紹介する「つめたいよるに」は短編集。
絵本作家だけあって、大人のための童話、といったようなかんじです。
中でも私が好きなのは、「デユーク」と「スイート・ラバーズ
「デユーク」は有名なので、「スイート・ラバーズ」を紹介。

孫娘と孫娘の婚約者に焼きもちをやいてわがままを言っちゃうような
かわいいおじいちゃんのお話です。
すごーく簡単にまとめちゃうと、
孫娘の中に、先に亡くなったおばあちゃんの魂が一緒に住んでて、
おじいちゃんが亡くなって天国に行く時に、
孫娘から出て行くっていうストーリーなんだけど、
怪奇的な内容とはうらはらにラブストーリーです。
やさしくて温かい気持ちになります。

一話、一話がすごく短くて、本屋の立ち読みでも軽く読めちゃうので、
是非、読んでみて下さい。

posted by sunsun at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月25日

ハゴロモ

そう旅行ばっかりも行ってられないので、
しばらくは日記の更新になりそうです。

今日は私の大好きな作家、
よしもとばなな
さんの「ハゴロモ」の紹介です。

東京での失恋に傷ついてふるさとの町に帰って来た“ほたる”。
いつも変わらずそこに流れている川と、おだやかな人々に囲まれて、
少しづつ、緩んでいく心。
そしてかすかに記憶に残る赤いダウンの青年。
人と人の不思議でやさしいつながり。
東京での生活で少しづつ磨り減っていった自分を取り戻すお話です。

ストーリーを簡単に書くと、こんな感じになっちゃうんだけど、
そこはやっぱりばななさん。ワールドが広がっています。

私の中で、ばななさんの作品のキーワードというと「神秘・宗教・死・更生」
作品によっては、混沌としすぎてて、読んだ後、疲労感が残ったりするんだけど、
このお話は、比較的やさしく、明るい感じに書かれているので、
ばななさんの作品をあまり読んだことがない人も、読みやすいじゃないかと思います。
あと、なんとなく、この作品は秋が似合うかなぁ、なんて思って、紹介してみました。



posted by sunsun at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月13日

松本大洋



普段、滅多にマンガを読まない私が、どうしても欲しくなった一冊です。
鉄コン筋クリート 松本大洋

宝町に住みつき、暴力を生活手段とする餓鬼、クロとシロの友情物語です。

生きることに絶望し、自分の存在理由はシロを守る事だと信じるクロ。
クロの心の、ない所のネジを全部持っているというシロ。
そして、2人と2人の町を狙う、なぞの集団。
果たして、クロはシロを守る事ができるのか?心の闇は晴れるのか?

松本大洋の作品って、絵も話もぐちゃぐちゃで、一見、難解な感じがするんだけど、
心を鷲掴みされたようにギュッとなって、定期的に読みたくなるんですよ。
なんでか分からないけど。

今年の冬には二宮くんと蒼井優ちゃんの吹替えで映画が公開されます。
映画公開前に、マンガで松本大洋の世界観を楽しんでみるのもいいと思います。
映画の詳しい公開情報はこちら
↓↓↓↓
http://www.tekkon.net/site.html

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posted by sunsun at 21:31| Comment(0) | TrackBack(1) | 読書日和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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